【2023年03月03日】
徐々に迫る2023年のダイヤ改正、それと共に消えゆく列車達もまたいる。関東圏であれば私も楽にいけるが、今回の舞台は北海道。明らかに遠すぎるが、幸いな事にも他にやりたい事があったのでその次いでといってはあれだが、上手いこと旅程を組んでみた。
先週に引き続いて、夜勤明けの翌日にも関わらず早朝からの行動開始に起床事故をせず、無事にまずは辻堂駅へ。
朝の早い社畜共に紛れながら東海道線に乗車。この日は乗車距離が短いのでグリーン車には乗らずに普通車へ。
いつもの半分、横浜駅で下車して京急に乗り換え。ここまでは普段の通勤と全く変わらんので正直鬱。
ただし、ここから乗るのはエアポート急行 羽田空港行きなので通勤路線とはいえ気分は違う。
平日にも関わらず大きな荷物を持った、終点まで乗るであろう客でごった返す車内で、京急鶴見駅から着席人権を獲得。京急蒲田駅で「じゃあな弊社ァ」っつって空港線へ。
そんな私も終点の羽田空港第1・第2ターミナル駅まで乗って下車。
約1ヶ月半ぶりの東京国際空港、今回もまた第1ターミナルへ。こんな短い期間でまた来ることになるとは思わなかった。
という訳で、今回は飛行機を使って北の大地へ行く訳だが...1から全て自分で飛行機を予約したのはこれが人生初である。
空路は初心者なのでほぼ分からないけど、行きは幸いな事に前回もお世話になったスカイマークエアラインズだったので何とかなった。
搭乗券の発券から検問突破まで無事に出来たので、朝食を食べようと思い向かったのは、出発ゲートラウンジ近くにある「第1ベイサイド」。
選ばれたのは九条ねぎそば。朝なのでそんなにがっつり食べる気分でもなかったので、さっと食べられる蕎麦にした。
食後は少し時間の余裕があったので、電源乞食をしながら搭乗開始案内を待った。出発20分前になって案内が始まったので搭乗口へ。案内開始が意外とギリギリだったなぁという感じ。
という事で、スカイマーク SKY705 新千歳行きに搭乗。まさか2回連続でこの便に乗ることになるとは。
それでは行ってきます、北の大地へ。
じゃあな、関東。
滑走路の渋滞で離陸が数分遅れたけど、無事に離陸出来たので始めましょう、「空からGoogleマップを見てみよう」。
あれは某京成ドリームランド舞浜。ハハッ、ちゃんと名前出しちゃうと消されちゃうから出さないよ(?)。
あっ...ちょっ...雲がかかって見えなくなってしまった...
...と思ったけど、割とすぐに晴れてくれたのでGoogleマップ再開。
日本で2番目に広い湖・霞ヶ浦。こう見るとちょっとダム湖っぽく見えるのがなんとも。でも存在感は十分。
ここで無銭ドリンク配布のお時間。前回と同様にホットコーヒーをしばいた(キットカットは爆睡部につき未配布の為、降りる時に貰った)。
ホットコーヒーをしばきながら窓の外を見たら、まーた雲が大増殖していて地上が見えない。自然現象には逆らわないルールなので、ここはしばしの睡眠。
思ってた以上に寝ていたらしく、目が覚めたら既に北の大地の上空に入っており、地上設備のほぼ全てがはっきり見えるくらいには高度を下げて着陸準備に突入していた。
それにしても、まだ地面が真っ白なんだが?
千歳市の市街地が見えてきた。もうまもなく着陸する。
1時間40分のフライトを終え、新千歳空港に無事着陸。定刻通りに到着したので一安心。
また来たぜ、北の大地───
やっぱりターミナルビルから遠い場所に放られてしまったので、今回も連絡バスに乗ってターミナルビルの到着ロビーへ。
5分程でターミナルビルに到着したので、ここからは鉄路での移動になるため新千歳空港駅へ移動。
既に停車していた千歳線の快速「エアポート105号」小樽行きに乗車。平日の午前中だったのか、意外にも車内は空いていて余裕で着席人権を得られた。
前回、「恵庭はえぇ庭!」とかしょーもない事言って通った恵庭駅。今はそんな悠長な事は言ってられない。だって、雪が舞ってるから。あの...もう3月なんですが...
と思いきや、札幌市内に入ったら全力の青空が広がってきた。ものの10数分でこんなに天気変わることってある?ゲリラ豪雨じゃあるまいし。
40分ほどで札幌駅に到着。ただ、まだここが目的地ではないので改札は出ず。
次の列車に乗る前に、改札内にあったコインロッカーに宿泊用の荷物をぶち.comして軽くした。
新千歳空港に着いてからでいいやと思っていたのにすっかり買い忘れた飲料を自販機で購入。"オレンジ"という単語に惹かれて「午後の紅茶 オレンジティー」を秒速で選んだ。
ここからは函館本線の普通 岩見沢行きに乗り換え。函館本線の電化区間は特急ばかり乗ってきたので、普通列車は初めてである。
薬物乱用はダメ。ゼッタイ。
江別市の中心駅、江別駅。また雪が強いです、助けて。
降雪量の激しい変化に一喜一憂しながら約1時間、終点の岩見沢駅に到着。特急なら1駅だけど、普通列車ならこれだけかかる。
JR北海道といえばこれ、北の大地の入場券。岩見沢駅の分もきっちり購入。
岩見沢で1時間ちょいの散策時間を設けたので早速市街地へ。
雪国には大変うれしいアーケードの歩道。ここら辺が岩見沢の繁華街なのかもしれないが。
岩見沢での目的、まずはこのであえーる岩見沢(Deaeru Iwamizawa)。商業施設っぽいだろと思ったら、どちらかというと、交流施設らしい。
そんなわけで、フロアガイドはありませんでした。
そして岩見沢でのもうひとつの目的、それは昼飯を食べる事だったので向かったのは「らい久 本店」。
昼時という事もあって、店内は賑わっていて待ち時間も発生した。
選ばれたのはバターみそラーメン。待ってる間に注文を取ってくれたので、座席に案内されてすぐにご用意された。
野菜有りにしたので、意外と分量が多くて大変に腹が満たされた。
無事に飯もしばけた事なので、歩いて岩見沢駅まで戻ってきた。食事をして熱エネルギーが錬成されたことで、行きは寒かった岩見沢の街も戻りはそんなに寒くなかった。
思ってたより早く駅に戻ってこれたので、通常版の入場券も購入。
この先は普通列車の本数が激減するので、ちょいと課金芸をして特急「カムイ17号」旭川行きに乗車。カムイ号なので車両は789系1000番台だった。
JR北海道の特急車両なのに、コンセントが付いてて感動した。これはカムイですわ。
...と思ったけど、4号車の指定席がuシートという上位座席らしくて、この車両だけに付いてるそう。
どこまでも広がる雪原。相変わらず車窓のスケールがデカい。
超自然派ステーション・滝川駅の近く、見慣れない線路が生えていた。雪が爆積もりして架線柱しか見えてなくてなんだかよく分からん。
なんか雲行きが怪しくなっていたけど、雪国の天気は大変変わりやすいという事を学んだので大丈夫だろう。
ちょっと良い座席でまったり40分、深川駅で下車。いいえ、東京市深川区ではないです。
途中下車をして改札外へ。そして勿論、深川駅の「北の大地の入場券」もご購入。
次に乗る列車まで1時間くらいあったので、駅前を少し散策する事に。
駅前通りが真っ直ぐ伸びて、その先に険しい山岳が見えるこの景色、北海道という感じがして良い。
駅前の4条8番交差点付近にあった国道233号のおにぎり。お近くにあったので記念に撮影した。
他にも北海道道47号深川停車場線のヘキサを探そうとちょっと足を伸ばして探したけど見つからなかったので諦めて駅へ引き返した。
とはいえ、次の列車までまだ時間があったので駅舎内のベンチでゆっくりした。そして事故は発生した。
改札のところに列車の発車標があるのだが、私が乗車予定の列車がいつまでたっても表示されない。念の為に時刻表を見てみたら...1時間勘違いしていたことが判明。
途中下車時点で1時間の待ち時間と書いたが、実際は2時間だったのである。こうなれば距離的に探訪を諦めてたあの場所に行くしかないと思った。
比較的新しい雪が歩道に残る北海道道57号旭川深川線をひたすら真っ直ぐ歩き、やってきたのはマックスバリュ 深川店(MaxValu Fukagawa Store)。人口2万人程度の都市でも何かしら店舗があるイオングループ。最高の暇つぶし場所である。
また(概算)1キロちょいの道を戻り、深川駅まで戻ってきた。翌日の事を考えて、荒天仕様ではない靴だったので歩くのが大変だった(そもそも関東人なので雪道に慣れてない)が、思ったよりも余裕で戻れた。
そして、ここから乗る列車こそがこの日の一番の目的。それがこの留萌本線である。端的に言えば葬式であり、2023年4月1日で石狩沼田駅〜留萌駅間が廃止となってしまう。つまりこの普通 留萌行きもこれで見納めとなる。なので乗っておこうじゃんと思って北の大地へ降り立ったのである。
そして車両はキハ54形。知り合いの鉄道オタク曰く、こいつはだいぶレアらしく元急行用の車両だったらしい。
言われてみれば、座席のところに通勤車両のグリーン車や特急車両みたいに物が引っ掛けられる場所があったり座席番号があったりとその名残りが随所に感じられた。
当時の空調だったであろう扇風機が天井に付いていて、この車両が昔から使われている事を感じさせられた。
私と同じように葬式をしに来た人が座れなくて前面展望する勢が出るほど深川駅で乗車率が一気に上がった。
ローカル線のお供・留萌本線編。今回はマックスバリュ 深川店で買ったカヌレット。ちょっと遅いおやつをつまみながらのんびり乗ることにした。
深川駅を出発して2分程でこの雪原。留萌本線は初履修なのでこの景色は初めてだが、あまりにも市街地脱出が早すぎる。
雨竜郡秩父別町の中心駅、秩父別駅。某彩の国みを感じてしまうのが腹立たしい。本当に別れてしまったのだろうか...
深川駅から15分ちょいで石狩沼田駅に到達。ここから先が今月末で廃止される区間。本格的な葬式のお時間である。
幌糠駅。インターネット上では散々見てきた、貨物列車の車両を転用した駅舎を生で見ることが出来て感動した。
日も傾いてきた車窓、留萌市内に入った辺りからまた雪が強くなってきた。視界も微妙なので割と降ってるかもしれん...
藤山駅。そうですか、ここが某富士山麓の遊園地にある4大ジェットコースターのひとつですか。違うけどさ、ローマ字表記だとド直球やんか。
大和田駅。とある銀行員によって悪事がバレてしまい左遷させられたクソデカ銀行の常務ですか...それはそうと、京成電鉄と大井川鐵道には乗り換えられますか?
深川駅から約1時間、石狩沼田駅からは約45分で終点の留萌駅に到着。"本線"を名乗ってるとはいえ、距離は50.1kmしかないのであっという間という感じだった。
留萌駅の"北の大地の入場券"を!...と思ったら、みどりの窓口が閉まってて買えませんでした。
営業時間は16時20分までだったらしく、列車が到着した17時07分にはもう既に営業終了していたという悲しみ。仕方ないので、券売機で通常版の入場券を購入。でもこれで留萌駅の行った証跡は残せるのでヨシ!
駅の外に出て駅舎を撮影。駅ビルが無い地方都市の中心駅という雰囲気の、シンプルでちょっと大きめの四角い形。
夕方になって雪も降っていて普通に寒かったので、駅舎を撮影したらさっさと駅舎内に避難。置いてあった駅スタンプを2種類押した。相変わらずスタンプ下手くそ部なのでやや掠れてしまった...
次の列車まで時間を潰そうと待合室に行ってみたら、"留萌本線の歴史"というボードが設置されていた。開業が1910年11月23日だから、今年で開業113年になるのか...
最初の開業区間が深川駅〜留萌駅なので、今がその開業当初の姿という訳だが、来月からはそれより短くなってしまう。何だか寂しい。
さらに"懐かしの留萌本線"と題して昔の写真が沢山展示されていた。今は普通列車しか走ってないが、国鉄時代には準急「るもい号」や急行「はぼろ号」などの優等列車も走っていて、留萌駅も今では想像出来ないくらい賑わっていたと思うと、時代の流れって恐ろしいなと感じてしまった。
平成前期に走っていた「SLすずらん号」のヘッドマークの実物が置いてあった。ドラマとのタイアップで記念に運行されたらしいけど、偶然にも室蘭〜札幌間の特急に名前が受け継がれた(?)。
留萌鉄道の新雨竜駅の1969年4月30日時点の運賃表だそう。北竜駅や和駅の表記があって札沼線がまだ石狩沼田駅まで伸びていたり、函館本線の電化によって新線に移設されて廃止となった神居古潭駅までの運賃が消されていたりと、当時の北海道の鉄道事情が読み取れて面白い。
因みに現在の留萌駅の運賃表がこれ。留萌鉄道は恵比島駅接続なので単純比較は出来ないが、半世紀前は札幌駅まで500円で行けたことを考えると、今は深川駅まで1,290円もかかるので相当値上がったなぁって。
もう二度と見れなくなる留萌駅の時刻表。普通列車しか走ってないとはいっても、途中で通過駅がある列車もいるというダイヤである。
数の子の生産量が日本一だという留萌市、日本一クソデカ数の子オブジェが鎮座していた。こんなん実質世界一やろ。
留萌の最高指導者・KAZUMOちゃん。数の子で世界征服を企む留萌の闘いが始まるらしい。
留萌駅大展示会を見ていたら、次の列車の発車が近づいてきたので乗車。真布駅と北秩父別駅を通過する普通 深川行きで、車両は先程の折り返し運用なのでキハ54形。
これにて最初で最後の留萌駅探訪が終了。ありがとう!また来ます、と言えないのが非常に残念。とはいえ、JR北海道の鉄道事情はとても厳しいものがあるので、やむなしと言ってしまえばそれまでかもしれない。
留萌本線で唯一行き違いが出来る駅、峠下駅。昔は他の駅でも出来たらしいけど、今は丁度中間地点にあるこの駅だけ残されたみたい。
恵比島駅。駅名標より高い位置まで雪が積もってるのヤバすぎだろ...
再び石狩沼田駅、廃線区間はここまで。113年間ありがとう。やっとJR北海道の廃線になる区間に自分の足で乗れた(今までは行けないうちにどんどん廃線になっていた)。
駅を出発してからすぐにそれらしいカーブが見えたが、かつては札沼線も乗り入れていた。あれから半世紀、今度は留萌本線も消えようとしている...
そして終点の深川駅に到着。色々と余韻に浸りたかったが、次に乗る電車が迫っていたのですぐに移動。
函館本線に乗り換えて、ちょうど到着してきた特急「カムイ44号」札幌行きに乗車。
ちょうど帰宅ラッシュに被っていたのか、指定席も乗車率が高かった。快速が無いので、もしかしたらそんな感覚で地元民は利用してるのかもしれない。
帰宅途中の社畜に紛れてのんびり1時間、終点の札幌駅に到着。今度こそはここで下車、この日の移動はここまで。
...と思っていたが、予約したホテルの場所を勘違いしていて、まだ移動が必要な事が判明。
という訳でさっぽろ駅まで歩いて札幌市営地下鉄南北線に乗り換え。
また大女優ぶった(ではない)駅を通り過ぎてすすきの駅で下車。繁華街の最寄りという事もあって、華金を迎えた人々でごった返していた。
ホテルに向けていざ地上へ...うわ、今日一のドカ雪。階段を降りてくる人達が上着に雪を乗せていたので、雪は降ってるんだろうなとは思っていたが、まさかこんなにガチで降ってるとは思わなかったんだ。
昨年の1月の再来じゃないけど、1人だけ必死こいて傘を雪が降ってくる方向に向けながら歩き、本日のお宿であるレンブラントスタイル札幌に到着。
傘をガン無視して襲撃してきた雪を払ってからチェックインを済ませた。
流石に雪がヤバすぎてどこかに晩飯を食いに行く気になれなかったので、ホテルの目の前にあったセイコーマート すすきの7条通店で買い物して部屋に引きこもった。
選ばれたのは焼きそば弁当 シーフード味。北海道限定ということで決めた。
そして北海道に来たらやっぱりこれ!サッポロクラシックは外せない。
これでぼっち打ち上げを開催してしばらくダラダラしたのち、明日に備えて就寝。
それでは、お疲れ様でした!
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