【2024年09月08日】
2024年9月度金沢旅行、本当であればいつも通り家から出発して行くはずだったが、早くも前日にオタクに半分拉致されるような形で日本海側に来た。そのままオタクハウス(実家)に泊まらせてもらってからの当日。初めてのパターンだがどうなる事やら...?
という事で、新潟で迎えた朝。朝早くから動くというのに昨日は夜更かししてしまい、ほぼ全員寝不足状態。とりあえず出発する準備を整えて、唯一"ちゃんと"寝ていたオタクの送迎で新潟駅へ。
一緒にいたオタクは別の路線に乗るというのでコンコースでお別れして、私は信越本線の特急「しらゆき2号」新井行きに乗車。なかなか履修出来る機会が無かっただけに、ついに初履修の機会を得た。
初めてのしらゆき号なので、ゆったり車窓を眺めながら朝飯を...と思っていたら、それどころではない事態に。昨日、夜勤明けのくせに日本酒を沢山飲んだ事で二日酔いの襲撃受ける。頭が痛いのでとりあえず寝ようにも、ものすごい吐き気に襲われて荒ぶる呼吸。やっと落ち着いた頃にはもう直江津駅で信越本線の車窓を丸ごとジャー。
唯一写真フォルダに収められていた車窓は...とてもお空の様子がおかしい。
死にそうになりながら体調の回復にほぼ専念させながら約2時間乗って上越妙高駅で下車。降りてまず聞こえたのが雨音でもうおしまい。
会社が違うせいなのか、強制的に改札外に突放されてから新幹線側の改札に入って、ここからは北陸新幹線の「はくたか553号」金沢行きに乗車。
しらゆき2号でもりもり寝たお陰で体調が回復したので、新潟駅のニューデイズで買ったレタスロースハムサンドで2時間遅れの朝飯。そして同じく新潟駅のぽんしゅ館で買った五泉の𝐉𝐚𝐩𝐚𝐧𝐞𝐬𝐞 𝐒𝐀𝐊𝐄「酔星」も。しかも"フラワーカップ"という花柄のデザインで、まさかの推し要素にニッコリ。
今回はちゃんとみんな大好きデンカ 青海工場[要出典]を撮れたけど...やはり天気の様子がおかしい。
やっとまともな意識になっていきながら1時間ちょい乗って終点の金沢駅で下車。
金沢百番街"あんと"のコインロッカーに宿泊関連の荷物をぶち.comしてから、東口にある鼓門を見て金沢観光への気持ちを高めたら...
金沢駅バスターミナルから、そこに止まってた北鉄バス 92系統 鈴見線 朝霧台行きに乗車。
10分ほど乗って武蔵ヶ辻・近江町市場バス停で下車。
目の前にあるものを通り過ぎてやってきたのは町民文化館。ここは土休日しか開いておらず、いつも平日に旅行しているので行きたいと思ってもなかなか入れずにいた。今月は休日と被ったので、ついに来ることが出来た...!
この建物は元・金沢貯蓄銀行(旧・北陸銀行尾張町支店)の建物をそのまま利用していて、石川県指定有形文化財に登録されている。
入口の目の前にある受付窓口。銀行の窓口、今は仕切られてるイメージはあまり無いけど、昔は金網で仕切られていたのね。
懐かしの黒電話。これをスマホで入力するようにダイヤルしろと言われても絶対出来ない。
内装はこんな感じ。外観は昔の町屋らしい瓦屋根の"和"な感じなのに、意外と洋風なデザインになっていて驚き。これも文明開化の影響なのか...?
地下にも展示スペースがあるというので降りてみたら...この重厚な扉は、そう。元・金庫室だった部屋。
歴代のお札と硬貨たち。お札に関しては今は"日本銀行券"だけど、昔は色々な呼び方があったのね。まぁ...第二次世界大戦前は大日本帝国って言い張ってたからね。硬貨、1銭玉は分かるけど...5厘玉ってなんだよ(困惑)。発音だけならオリンピックじゃねぇか。
悲願(?)が達成されたところで、武蔵ヶ辻・近江町市場バス停まで戻って城下まち金沢周遊の左回りに乗車。
5分弱で香林坊バス停に到着したので下車。
鞍月用水(長町のすがた)。
ふつくしい長町武家屋敷跡を通ってやってきたのは金沢市老舗記念館。名前に"老舗"と付く通り、金沢で代々続くお店にまつわる展示をしている場所である。この建物の元々の所有者だった中屋薬舗もまた、1579年創業という超が付くレベルの老舗である。
入場券を買う時に「もし他の対象施設にも行く予定があるならこっちの方が得ですよ」と紹介された"金沢市文化施設共通観覧券"。ちゃんとした予定を組み立てていなかった私は、これの対象施設を元に旅程組めばいけるんじゃね?と思いついたので1dayパスポートを購入。
入ったところに現れたのはみせの間で、中屋薬舗の店内を再現したもの。混元丹(こんげんたん)というのがこの店の主力商品だったっぽい?
この「烏犀圓(うさいえん)」「紫雪(しせつ)」は「耆婆万病円(きばまんびょうえん)」と共に"三味薬"と呼ばれて加賀藩の秘薬とされており、当時は薬種御三家だけが調整販売を許されていたんだとか。
これが薬草ってやつ。ウコンとかシャクヤクとか、割と名前を聞くやつもいる。
藩政期、加賀藩に商品を納入する際に御用商人らに発行される金沢城通行証。今風だとラゲッジタグに似ていて、これを見えやすい場所に付けておけよ...っていう感じなのかね。
桔梗がありました。あなたはここで平井堅になりますか?
ここはおえの間で、来客を招き入れる部屋である。囲炉裏まであってなんかお洒落。
薬を作るのに使われた道具たち。こやつら只者じゃなくて、ど真ん中に証書が鎮座しているけど、"金沢の売薬製造・販売用具"として国の登録有形民俗文化財に指定されているというから凄い。これも老舗と呼ばれるだけ長く続けてきた結果なのかなと。
おえの間から庭を臨む。通路(というか回廊?)を挟んで庭が見えるこの感じ、旅館を思い出させる感じがして良い。
ここにもあった"花嫁のれん"。鮮やかな友禅染めでお鶴さんが描かれているので、これは蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの百生吟子かもしれない。
ここは茶室。文字通り茶事をする部屋である。ただ、このように家の中に茶室があるのは、金沢の町屋でも格式の高い商家に見られたんだそう。流石は"御三家"といったところ。
次の間では「加賀花てまり展」なるものがあったので見ていった。花...花帆...
加賀てまりは徳川家康の孫である珠姫(たまひめ)が持参してきた手毬がルーツだと言われているそうで、金沢では嫁ぐ際に魔除けとして持たせる風習が残っているらしい。
隣にあるのは書院の間で、主に接客に使われた部屋。
ここにも花嫁のれんが。1枚目の写真の後ろに襖があるが、向こう側は手毬がいっぱい展示されてた次の間で、襖を外すとひとつの部屋になる形式を続き座敷と呼ぶのだそう。
書院の間から庭を臨む。綺麗な日本庭園である。
部屋の奥にある付書院。なんというかこう、風情を感じる。
2階では"金沢老舗百年展"というのがやっていたのでそのまま見学へ。
金澤老舗百年會という団体が主催していて、金沢市内に本社を置く創業100年以上の企業60社で構成されている。せーので!はすのそらでDOLLCHESTRAの2人が訪れた金沢カタニを運営するカタニ産業や、"金色のしずく"でお馴染みの福光屋も名を連ねている。
1818年創業の酒屋、中村酒造。
代表銘柄「日榮」のロゴがデカデカと描かれた菰樽。北陸新幹線の車内でお世話になりやした。
陶器バージョンの菰樽。
純銀大盃。ここに八升(約14.4L)の清酒が入るんだって。そんなに飲んだら泥酔するって。
1866年創業の郷土料理店、いしや。
色々なサイズのとっくり。めっちゃ日本酒吸引したくなってきた。
1888年創業の和菓子屋、越山甘清堂。
漆塗りの菓子盆と重箱。漆塗りっていうだけで高級感あるよね。
1883年創業のロープ販売店、網善商店。
錦糸町で運転報掲げて♪ 錦糸で作られた漁網だってよ。
1814年創業の雑貨店、土谷九兵衛商店。
先月見てきたばかりですね、かんじき。ロープ使ってるからまぁそうよね。
昔の広告や取引先との連絡用に使っていた葉書たち。𝐈𝐍𝐓𝐄𝐑𝐍𝐄𝐓𝐒がまだ無かった頃だからね...
漆器を制作する際に使用された道具たち。
1575年創業の雑貨店、目細八郎兵衛商店。
用途によって様々な種類がある針。裁縫だけじゃなくて、畳や水引細工用のものもある事を知った。
加賀毛針。毛針は魚釣りに用いられる疑似餌なんだけど、それさえ色とりどりで鮮やかな"芸術"を感じる。
1881年創業の陶芸品専門店、高橋北山堂。
皿の中にひとつの美術作品を作り上げているのは古九谷焼の特徴。
金沢における婚礼模様。花嫁のれんはもちろん、加賀袱紗などの伝統工芸も数多く。こう見るとやっぱり色鮮やかだよなぁと感じる。
花御輿。こんなにフラワ〜している御輿があっていいものか。全体的に黄色っぽいのもポイント高い。
間口の広い商家でも階段は急だったか...
金沢の老舗を感じてきた後は、ほぼ向かいにある前田土佐守家資料館へ。前田ってあの 前田家か!...と思ったけどどうやらその前田家ではないらしい。とまぁ...そっちの前田家に関する資料が展示されている場所。
こいつ何言ってんだ...っていうのはこれ。加賀藩主も前田家だけど、それはただの偶然で。初代加賀藩主・前田利家の次男、利政が家祖なんだそう。あと、"土佐"を名乗っているけど高知県全く関係無いよ。
そんなややこしい話があってたまるか...と思ったが、これが歴史である。
前田土佐守家の家祖・前田利政の絵。こう...なんかね、見た事ある。どこかで。
こっちは利政の父にあたる前田利家の絵。いや、こう見ると意外と面影がある?流石は親子...といったところか。
朱塗りの床の間にある月下竹石図。静かな空間ゆえ、厳かな雰囲気だった。
利政が着けていたとされる黒漆塗黒糸威二枚胴具足。これが所謂"甲冑"ってやつだ...!という感動以上に、兜が兎耳というところがポイント高すぎて。花帆チェ...
これは中御門天皇口宣案というもので、前田土佐守5代当主・前田直躬が従五位下に叙位された時(上)と土佐守に叙任された時(下)にそれぞれ発給されたもの。これら武家官位と呼ばれるものは将軍と大名のみに与えられるものだが、加賀藩は大名並の知行があった為に朝廷から官位を授けられる事が許されたんだそう。
下屋敷跡から出土した遺物の数々。状態が良い物(原型にまで復元出来ている)も中にはあって、約250年経ってもこの形で展示出来ているのは凄いと思う。
加州金澤から武州江戸までの駅路を描いた図。ざーっくりいえば、今の北陸本線と信越本線と高崎線の経路。
ここでは夏季企画展「筆の跡 ー前田土佐守家当主の書いた文字ー」がやっていたのでついでに見学。
平仮名のもとになった漢字たち。先人たちはどうやってこれを見つけた...というか変体させたのか。バイブスでどうにかなるもんじゃないだろうし。
前田利家の夫人である芳春院まつの消息。ここでいう"消息"は平仮名を多用した手紙のこと。いや...筆記体?すぎてなんも読めん...
師匠・久田篤敬と弟子・前田直堅の筆跡。確かにこう見るとめちゃくちゃ似てるな...
直時(7代目当主)
直良(8代目当主)
直会(9代目当主)
歴代当主の遺書の控え。基本的に書く内容は同じらしいので、筆跡の比較が出来るというわけ。こうみると直時だけめっちゃ薄字で、1番見やすいのは直良って感じかな。
黒漆塗梅鉢紋文机と家に伝来する文房具。漆塗りというだけ伝統を感じられてしまうのが凄い。
ファッ!?まずいですよ!wコレハアナグマデスガ...
何故、ポケモンのアンノーンみたいな..文字というよりは絵に近いものしか書けなかったのが...
大人になってこんな筆記体ぶったものになるんですか...でも、所々にうっすら幼少期の名残りがあるのは面白いかも。
金沢の"武士"を学んだところで、香林坊バス停に戻って城下まち金沢周遊バスの右回りに乗車。
5分ちょい乗って武蔵ヶ辻・近江町市場バス停で下車。
いつもの場所に行く前に、ちょっとファミリーマート コメヤ金沢武蔵店へ寄り道。
飲料を買っていなかったので確保しにいったのだが、ちょうど500mlの加賀棒茶があったのでご購入。
買い物を済ませたら、今回も近江町市場へ。
向かったのはもちろん「金沢おでん いっぷくや」。
選ばれたのは車麸、赤巻、えび天、ばい貝と能登の𝐉𝐚𝐩𝐚𝐧𝐞𝐬𝐞 𝐒𝐀𝐊𝐄「遊穂」。元日の能登半島地震以降、入荷が止まっていた能登の地酒がまた飲めるようになったのが嬉しくて。ここからまた飲んで能登を応援しますよ。
軽く腹を満たしたところで、武蔵ヶ辻・近江町市場バス停からちょうど来た北鉄金沢バス 11系統 錦町B線 東部車庫行きに乗車。
5分ほど乗って橋場町バス停で下車。
やってきたのは武家屋敷 寺島蔵人邸。ここは金沢市老舗記念館の受付の人におすすめされて、しかも金沢市文化施設共通観覧券の対象施設だったので来てみた。加賀藩の中級武士・寺島蔵人が実際に住んでいた屋敷で、金沢に現存する数少ない武家屋敷として金沢市指定文化財史跡にもなっている。
𝐈𝐍𝐓𝐄𝐑𝐍𝐄𝐓𝐒の波に載せられない(みたいな注意書き)があったので内部の写真は無いんだ。ごめんね。武士の家なのでド派手さは無いんだけど、その雰囲気が逆に静寂を作り出して落ち着く感覚になった。
"乾泉"と名のつく池泉回遊式の庭園には、樹齢300年を超えるというドウダンツツジがいっぱい植えてあって、時期的に咲いてはいないけど夏らしい緑色になっていて綺麗だった。池に水が無いタイプの庭園だけど、あるように思わせる造りが凄いと感じた。
武家屋敷を訪れたあとは、橋場町バス停から北鉄金沢バス 11系統 錦町B線 東部車庫行きに乗車。
バス停の目の前にある駐車場のトイレで用を足したら、桂坂を歩いて金沢城公園へ。夏の終わりかけだけど、"なつの姿"を見に来た。
二の丸横のお堀沿いの道。緑のトンネルかと思いきや、少しだけ黄色になっている。早くも秋の匂わせか...?
新丸だったところ。4月に来た時は一面が桜色だったのに、今は緑一色。季節の移り変わりを感じる。
そういえば何回も来ておきながら今更気づいてんだけど、ここに池ってあったんだね...
これは偶然止まっていた白鳥を撮影しようとしたら池に降りられてしまった図。
石川門から入ったので、出るのは大手門から(?)。でもこっちが金沢城の本来の"正門"だから、江戸まで参勤交代に行く時はこんな感じだったってことだよね?
白鳥路の前にいる白鳥の像。さっき本物見たよ。
まだまだ厳しい残暑なので、白鳥路を歩いて涼むわよ。うん、めっちゃ涼しい。
そのまま歩いて兼六園下・金沢城バス停まで戻ったら、ちょうど来た城下まち金沢周遊バスの右回りに乗車。
30分弱乗って金沢駅バスターミナルで下車。
まず向かったのは金沢フォーラス。
目的地はもちろん5階にある金沢ゲーマーズ。いつもは2日目の〆に行くけど、今回はちょっと訳あって初日も来た。
日野下花帆
乙宗梢
村野さやか
夕霧綴理
大沢瑠璃乃
藤島慈
カードゲーム「Reバース for you」の描き下ろし衣装の等身大パネルに変わっていたので撮影。
スリーズブーケ、やはり顔が良い。
2023年10月22日、あの時に買うのを躊躇ってしまったせいでお預けを食らいまくっていた夏制服の花帆のアクリルスタンドをやーっと手に入れる事が出来た...!ついでに新しい練習着イラストの花帆と徒町のアクリルスタンドと、レインボーシフォン衣装の花帆のデカアクリルキーホルダーを購入。
DOLLCHESTRA
スリーズブーケ
みらくらぱーく!
そして、突如生えてきた店舗裏側の冬制服の等身大パネル展示スペースへ。いつ終わるか分からないらしいので激写しておいた。
買い物が終わったので、晩飯を探しに金沢百番街へ。
色々悩んで...結局は「8番らーめん 金沢駅店」へ。おい!この時ちょうどWESTERポイント5倍キャンペーンやってたからポイント乞食しようとしたからとか言うな。
やっぱね、まずは酒ですよ。これはハイボール。好きなんでね。
肝心の晩飯は野菜らーめん(塩)と炒飯のセット。今朝の体調を考慮して昼間を抑えた結果、腹が減っていたのでドカ食いモードになった。美味しかったです。
晩飯をしばき終わったら、コインロッカーから荷物を引きずり出して、この日のお宿である「東横イン金沢駅東口」へ。
少しといいつつ、まあまあダラダラしてからホカホカ入水。その後は、今朝の特急車内でしばこうと思ったのに機会を失ってしまいずっと輸送してきた新潟の𝐉𝐚𝐩𝐚𝐧𝐞𝐬𝐞 𝐒𝐀𝐊𝐄「根知男山」とばい貝の燻製をおつまみに...
まだ向き合えてなかった、Link!Like!ラブライブ!の活動記録の104期 第5話(Part4~8)を視聴。
...徒町、良かったな。映画を撮影するとか言い始めた時は無茶しやがってと思ったけど、無事に完成出来たじゃん。誰かのために頑張るって簡単な事じゃないから、それは徒町の良いところだと思うよ。
追い酒用に一緒に買っておいた北陸のクラフトビール「グランアグリ(ヴァイツェン)」をしばきながらまったり。
飲酒していたら眠くなってきたので、翌日の事も考えて就寝。
それでは、お疲れ様でした!
by 新宿三丁目