【2021年09月28日】
私は、2021年9月30日をもって閉店・閉館する施設を2箇所把握していました。
ひとつは愛知県豊田市にある「松坂屋豊田店」という百貨店で、もうひとつは神奈川県三浦市にある「京急油壺マリンパーク」という水族館です。
どちらも閉業情報は結構前から知っていたので、行くタイミングを伺っていました。しかし、度重なる予定変更に見舞われて行ける日が無いまま閉店・閉館まであと2日というところまできてしまいました。
そんな中、訳あってこの日に他に何も予定がない休みが取れたので、決行しました。
まずはJR東海道線に乗って熱海駅に来ました。乗った電車が"沼津行き"だったので、終点まで乗ってしまわないか心配でしたが、無事に下車出来ました。
今回は、熱海駅から東海道新幹線に乗ります。いつもは通過してばかりですが、初めてこの駅から乗車します。
こだま701号に乗りました。
新幹線は豊橋駅まで乗りました。切符も熱海駅から豊橋駅までしか買っていないので、一旦改札の外に出ます。
熱海駅で色々やらかして朝食を買えずに新幹線に乗り込んでしまったため、ここで軽めの朝食となってしまいました。
キヨスクにいい感じの大きさの「サンドおむすび」というのが売っていたので、つくねが入ったやつを買いました。
特別快速に乗ることが出来ました。東海道本線の名古屋地区では最速達種別となります。
岡崎駅で下車しました。豊橋駅からここまでの途中停車駅は蒲郡駅だけだったので、あっという間に到着しました。
愛知環状鉄道線も元々は東海旅客鉄道(JR東海)の岡多線(おかたせん)という路線でしたが、民営化から1年も経たないうちに第三セクターに転換されてしまいました。
現在、愛知環状鉄道線は高蔵寺駅まで伸びていますが、転換前の路線名である岡多線の"多"は多治見駅を指しています。
なお、社名や路線名に「環状」と入っていますが、山手線や大阪環状線のように1周はしていません。
乗る車両は2000系電車です。この車両が駅に到着した時、「あれ、こいつ313系に似てね?」と思いました。
実際はほぼJR東海の313系電車で、製造コストを抑えるために共通部品を使って製造されました。
車内放送の英語放送、聞いたことある声だなと思ったら、地元を走るJR東海道線や小田急と同じクリステル・チアリさんでした。
愛知環状鉄道線はほぼ全線が高規格で建設されたため、単線として開業している区間も複線分の用地が確保されています。
そして、新豊田駅で下車しました。豊田市の中心駅のひとつで、日本国有鉄道(国鉄)岡多線として開業した当時は終着駅でした。
下車してすぐ、開店凸に成功したのが「T-FACE」です。建物としての正式名称は「豊田市駅西口市街地再開発ビル」で、A館とB館の2棟で構成されています。開業当初はそごう豊田店(豊田そごう)が大半のテナントとして入居していましたが、1997年に豊田そごうが改装してA館のみの営業に、B館の全フロアがT-FACEとなりました。
しかし、2000年のクリスマスに豊田そごうが閉店してしまいます。
その閉店した豊田そごうの跡地に入居したのが、この日の大本命のひとつである松坂屋豊田店です。2001年10月25日にA館の一部分に開店してから19年間、豊田市の一等地の百貨店として君臨していましたが、その松坂屋ももう閉店です。
折角なので探訪記念に何か買っていこうと思い、何か欲しいものは無いかと母親に連絡しました。
その結果、ユーハイムのバウムクーヘンを買いました(写真は帰宅後に撮影)。豊田に来てまで神戸のもんかよ!というツッコミは無しでお願いします。
味は好きなのを選んでいいと言われたので、チョコレート味にしました。
T-FACEの受付の人にフロアガイドが無いか尋ねたところ、これを渡されたのでこれがフロアガイドらしいです。が、この冊子の中にはT-FACEの他にも松坂屋豊田店、ヴィッツ豊田タウン(VITS Toyota TOWN)、名鉄豊田プラザ、ギャザ(GAZA)、メグリアセントレ(MEGLiA Centre)、コモ・スクエア(COMO Square)、キタラ(KiTARA)のフロアガイドも収められていました。なので、これ一冊で豊田市街地のショッピングモールがほぼ制覇されました。
メグリアセントレ(MEGLiA Centre)
コモ・スクエア(COMO Square)
本当はいつものように1箇所ずつ入店してフロアガイドの有無を確認する予定だったのが、先程の事実が判明してからは入口付近だけを見て「フロアガイド無し!ヨシ!w」って感じで外観の写真だけ撮って終わり...というふうになってしまいました。
コモ・スクエアを除いて
どういうわけか、コモ・スクエアだけ専用のフロアガイドがありました。あるものはきちんと回収していかないといけないので、貰いました。
駅前の道路には名鉄バスの車両が多く走っていました。
この名鉄バスも、現在ではバス会社として運営されていますが、元々は名古屋鉄道(名鉄)の自動車事業本部として名鉄の直営で運行されていました。当時はその通称として"名鉄バス"の名前が使用されていました。
2004年5月11日に会社が設立され、名古屋鉄道の100%子会社として分社化されて現在に至ります。
豊田市での用事はこれで済んだので、今度は豊田市駅から名古屋鉄道三河線に乗車します。
ありがとう、豊田市!また来ます。
車両はこちら、6000系電車です。この塗装は「名鉄スカーレット」と呼ばれ、名古屋鉄道のシンボルカラーでもあります。
6000系、なんと2両編成のワンマン運転でした。本当に大手私鉄か?と疑ってしまうような運用でした。
私にとって"大手私鉄"といえば「6~10両編成で、車掌がいる」というのが当たり前だったのので、こんな短い編成が大手私鉄にあっていいのか?と思ってしまいました。一応4両編成もあるそうですが...
終点の知立駅に到着しました。終点とはいっても、乗っていた電車の終点であって、三河線としてはこの先碧南駅まで続いています。
ここからは、名古屋本線に乗り換えます。
知立駅は3面5線と大きな駅にも関わらず、道路と平面交差しているために近くの踏切が「開かずの踏切」と化しており、生活にかなりの影響が出ていることを受け、現在、連続立体交差事業によって高架化工事が進められています。2023年完成予定で、全部で3階構造で1階部分に改札やコンコース、2階に2面4線の名古屋本線ホーム、3階に2面4線の三河線ホームで合計4面8線になる予定です。京急蒲田駅(3階建て2面6線)もびっくりの巨大要塞になるということです。
乗車予定の列車まで少し時間があったので、上下線に来た車両をしばらく撮っていました。
6500系電車(回送)
3300系電車(急行 吉良吉田行き)
5000系電車(急行 弥富行き)
名鉄もそこそこ車両の種類があるので、見ていて結構面白かったです。
そうこうしているうちに、乗車予定の電車が来ました。特急なので2200系でした。
前回(2020年9月21日)名古屋本線に乗った際も"特急"には乗ったものの、こいつの後ろに連結されていた通勤車両に乗せられてしまったため、今回初めて乗る形になりました。
先述の高架化工事の様子。「知立要塞」の建設が着々と進んでいました。
そして、終点の豊橋駅に到着しました。やっぱり名鉄は申し訳程度に右上に表示されているだけです。
またここからは東海道新幹線を使います。4時間前に通ったばかりですが、今度は東京方面です。
ホームから静岡銀行豊橋支店が見えました。そういえば愛知でもDream with You出来るんだなぁと。
新幹線に乗ったタイミングが丁度昼時だったので、車内で昼食を食べることに。
キヨスクで饂飩と寿司が選ばれました。まーたこいつ饂飩食ってるよ、と思うかもしれませんが、なんかすごい食べたい気分だったので決めました。
今度は新横浜駅まで新幹線に乗りました。豊橋駅に停車するひかりは新横浜駅にも停車するので、それほど待つことなく乗ることが出来ました。
在来線であるJR東日本の横浜線に乗り換えて、横浜駅を目指します。日中帯だったので、桜木町行きがあり、またも東神奈川駅乗り換えを阻止できました。
横浜駅からは、関東の赤い電車「京浜急行電鉄(京急)」に乗り換えて南下しました。
そして着いたのが、堀ノ内駅で本線から分岐して久里浜線の終着駅、三崎口駅です。
この駅で降りるのも初めてですし、京急久里浜線にここまで乗ったのも初めてです。
駅舎の駅名看板は三崎口駅に見えますが、よく見ると「みさきまぐろ(三崎マグ口)駅」になっていました。
ここからは京浜急行バスに乗り換えます。京急バスとも呼ばれていますが、正式名称は京浜急行バス株式会社です。やはりこの会社も他の大手私鉄同様に鉄道会社の直営だったものを分離しており、京浜急行電鉄のバス事業部門を2003年10月1日に子会社化したものです。
三崎口駅バス停から揺られること20分、京急油壺マリンパークバス停に到着です。
そうです、本日のもうひとつの大本命...
京急油壺マリンパークです。
地元に近い場所にありながらなかなか行けずにいたのですが、今回遂に来ることが出来ました。
早速、入口にムカシオオホホジロザメの顎歯の復元模型が置かれていました。
これって要するに口の部分ってことですよね?この部分だけで人間の背丈よりデカいって...デカすぎ...
それに対して、同じ古代魚でも先程とは違い圧倒的に優しい見た目のチョウザメ。名前に「サメ」と入っていますが、いわゆるサメ(軟骨魚類)の仲間ではなく一般の魚である硬骨魚類です。
これはセミエビ。エビだと言われるとごっつい見た目ですが、動きはのんびりしているので見ていると落ち着きます。意外と普通のエビよりもこっちの方が好きだったりします。
京急油壺マリンパークが面している相模湾、実はあの駿河湾や富山湾と並んで日本三大深海湾だそうで、フィリピン海プレートと北米プレートの境界に位置しているので、2つのプレートが沈み込む部分は水深1,000mを超えるそうです。
ここでは何故かイセエビとイシダタミヤドカリが小突きあっていました。同じ水槽にいるんだから仲良くしろよ...って感じですけど。
これはコバンザメ。大きなサメやクジラなどにくっついて泳いでいる姿が有名ですが、どうやらくっつける場所さえあれば相手が動物じゃなくても関係なさそうですね...
水槽のガラスにくっついてる姿、なんかシュールですね。
因みに、コバンザメは「サメ」と名乗っていますが、サメ類ですらない全く関係ない種だそうです。
こちらはタコアシサンゴです。めちゃくちゃイソギンチャクに見えますが、こいつは立派なサンゴの仲間です。光合成をしないサンゴで、自分でエサを捕まえて生活をしているそうです。
対して、これらはみんなイソギンチャクの仲間...のように見えますが、本当にイソギンチャクの仲間なのは真ん中にいるオレンジ色っぽいやつのウメボシイソギンチャクだけです。
その他のやつらは、イソギンチャクに"良く似た"ハナギンチャクの仲間とウミサボテンです。
イソギンチャクって、ただゆらゆらしているだけで動きの無駄がないので、見ていると落ち着きます。
ダイオウイカ
ニュウドウイカ
君らデカすぎやろ...
ダイオウイカは知ってましたが、ニュウドウイカというデカいイカがいるのは初めて知りました。
これはシーラカンス...ですが、正式には生物学上の名称であるラティメリア・カルムナエ(Latimeria chalumnae)という種です。
「シーラカンス」という呼称はシーラカンス目に属する魚を指しますが、このラティメリアがあまりにも有名なために、"シーラカンス"といえば一般的にこのラティメリア種だけを指す固有名詞になっていますが、厳密には間違いです。
アカヒトデ...なんか近くでみるとちょっと気持ち悪いですね...
ヒトデといえば、どちらかというと星型に近いぶにっとしてそうな見た目のイメージが強いので、ここまで5本それぞれの腕が細いと、生々しいというか...あまり良い印象ではないですね。
マナマコ(アカナマコの姿)。ナマコもあまり活発に動くタイプではないので、水槽にべたっとくっついたままほとんど動いてませんでした。
ミズクラゲ。やっぱり水流に流されて漂っていました。本当に何を考えて生きてるんだろうって思います。
そしてここでも、推し色クラゲ。
この色違い伊勢海老みたいなでっかいやつはニシキエビです。イセエビ科のイセエビ属に分類されているので、ある意味"色違い伊勢海老"です。
イセエビと同様に食用として漁獲されますが、味はイセエビより大味(おおまか)らしいです。
イルカショーならぬ魚のショーが行われるというので見ていきました。
魚にも色を識別する能力があるらしく、その能力を生かしたパフォーマンスが繰り広げられていました。
2枚で右に光っている魚は、水槽内にいるデンキウナギが身の危険を感じた際に発する電気によって発電して点灯させたものです。つまり、デンキウナギを怒らせるとそれだけの電気で攻撃してくるということ...?
ひとつ上のフロアには、1つの円状に繋がった巨大な水槽がありました。
ノコギリザメがいました。どうぶつの森でしか見たことがなかったので、初めて実物を見ました。意外とのんびり泳いでいて驚きました。
展望デッキから見渡す相模湾がとても綺麗でした。夕方という時間帯のためか、夕日が水面に映っていてすごくいい感じに撮れました。
三浦半島随一の観光地である城ヶ島も見ることができました...と思っていたら、これは諸磯崎でした。
城ヶ島は三浦半島の南端にあるので、西側にある京急油壺マリンパークからは見えないですよねそりゃ。
最後に、行った記念そして証を残すため、家へのお土産も兼ねてオリジナルパッケージのカステラまんじゅうを買っていきました。
地元・神奈川県内にありながら、結局閉館間際に初めて行くことになってしまいましたが、やっぱり水族館は心が癒されるし落ち着きますね。
ひとつ物足りないといえば、日本三大深海湾に面する水族館ならもっと深海魚がいても良かったなと思いました。
ですが、相模湾の歴史や新たな情報を知ることが出来たのはとても良かったです。
53年間、お疲れ様でした。そして、ありがとう!
それでは、お疲れ様でした!
by 新宿三丁目
今回のフロアガイド回収実績▼
愛知県:8箇所(2冊)
公式サイト▼
メグリアセントレ専門店ガイド|MEGLiA(トヨタ生活協同組合)
COMOsquare – コモスクエア – 愛知県豊田市にある、商業施設、オフィス、ホテルなどが入居する多機能複合施設です。